Draw Track Log to Zenrin Z
 ゼンリン電子地図帳 Z にトラックログを描画する

    なぜ Z ?   
 プロアトラスはその性格上,見た目がかなり濃い (まるで紙の地図を見ているかのよう) ので,旅の日記などでトラックログの描画をするには,トラックログが地図に埋もれてしまう場合があります.
 ゼンリン電子地図帳 Z (以下 Z と呼称) はプロアトラスに比べ,地図の見た目が非常にさっぱりしていますので,プロアトラスのようにトラックログが地図に埋もれてしまうことはありません.
 また,地図の拡大率をほぼ無段階で変更できるので,プロアトラスのように「このサイズがあれば!」ということもありません.

行き先案内のような地図を作る場合は,見た目がまんま地図のようなプロアトラスをお薦めしますが,すくなくとも「こういった感じで通ったよ!」というものを作りたい場合は,プロアトラスは濃すぎます.

    用意するもの   
次のようなソフトウェアを用意します.
作者様方に敬礼!!

ゼンリン電子地図帳 Z [zi:]
ゼンリン電子地図帳 Z [zi:] II2003年現在は Z5 が出てます.

Garmap2
Garmap2これがないと GPS からのトラックログのダウンロードができません.

カシミール 3D
カシミール3Dこれで trk2zpo が要求するトラックログフォーマット Tokyo:DEG (ddd.ddddd) にコンバートします.

trk2zpo
trk2zpo作者さんが「Z でトラックログを描きたい!」と思い立って作成された,Z ユーザーにとって有り難いコンバーターです.
Z ユーザーは作者さんを神と崇めましょう.(笑)

    実際に描画させてみる   
ソフトの用意が出来たところで,実際にトラックログを Z に描画させてみることにします.
トラックログは「Geko201 と Palm」でトラックログを既に PC にダウンロードし,Garmap2 に表示されていることとします.
# Geko201 から直接ダウンロードするとしても,やり方は Palm からダウンロードする場合とほぼ同じです.

  1. POT 型式に変換する
    カシミールに渡すために,Garmap2 で POT 型式に変換します.
    メニューの「ファイル」→「エクスポート」→「トラック」をたどり,POT file で保存します.

  2. TRK 型式に変換する
    trk2zpo が要求する Tokyo:DEG (ddd.ddddd) 型の TRK ファイルを作成するため,カシミールを使って変換します.
    カシミールを起動し,適当な地図を読み込ませておきます.
    ここで適当な地図を読み込ませていないと,POT ファイルを読み込んだときに何も出来ません.
    幸いにも,カシミールは国土地理院のダウンロードマップデータを使用することが出来ますので,これを使います.

    メニューの「ツール」→「地図画像ツール」→「ダウンロード[国土地理院]」を選択すると,ダウンロードウィザードが起動するので,必要なエリアを選択し,そのエリアの地図をダウンロードします.
    ダウンロードしたマップは全て表示されますが,この状態で広域を表示すると,マシンパワー次第では表示速度が死ぬほど遅くなるので,なるべく広域表示をしないようにする方がいいと思います.

    また,ダウンロードしたマップの数が多くなると,それだけディスク容量を食いますので,1エリアだけダウンロードするという手も有ります.
    この場合,トラックログがダウンロードしたエリアの範囲外にある場合は,そのトラックログが画面に表示されませんが,GPS データエディタは使用できます.

    用意が出来たら,メニューの「編集」→「GPSデータ編集」で GPS データエディタを起動します.
    すると,エクスプローラのようなウィンドウが出ますので,左のツリーから「トラック」を選択し,右側の子ウィンドウで全てのトラックを選択状態にします.
    この状態で,「ファイル」→「選択したGPSデータの書き出し」を選択し,次のような設定で保存します.

    ファイルの種類:TRKファイル [*.TRK]
    緯度経度形式:DEG (ddd.ddddd)
    保存するデータを
    次の測地系に統一する:
    Tokyo

    これで Tokyo:DEG 型式の TRK ファイルの保存ができました.

  3. ZPO 型式 (Z 用図形ファイル) に変換する
    ZPO 型式に変換できる唯一のツール,trk2zpo を使用します.
    使い方はいたって簡単で,コマンドラインで使用しますが,ファイル名を渡すだけで変換することが可能です.

    C:\My Documents >trk2zpo.exe FILENAME

    これで変換が終わりますが,注意点としては,Z によっては trk2zpo.cfg 内の LUID をセットしなければならない場合があるということです.
    すくなくとも,私が使っている Z2 は LUID=1 にしないと,変換したファイルを読み込んだときに何故か沖縄に飛ばされましたw
    そのようなこともあるので,trk2zpo の Web ページにある「luidとZのバージョンの対応表」を見て,LUID をセットするかしないかを決めて下さい.
    表示されない,もしくは変な場所に飛ばされる場合は,LUID をセットしてみるというのも 1つの手段です.

  4. Z で ZPO ファイルを読み込む
    trk2zpo で変換した ZPO ファイルは,Z の「編集」→「図形ファイルを読み込む」で読み込むか,ドラッグ&ドロップ,もしくは関連づけを行っているならばダブルクリックで読み込むことが出来ます.

    何も表示されないときは,Z が認識できない型式だと思われますので,カシミールで Tokyo:DEG 型式で TRK ファイルを作成しているかを確認します.

    変なところに飛ばされた場合は,trk2zpo.cfg で LUID=1 をセットしてから変換し直してください.

これで Z でトラックログを表示することが出来ます.


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